2024/01/15
「歯の見た目が気になる。前歯の被せ物が合ってなく、痛みもある」とご相談いただきました。
患者様は右上の前歯2本(側切歯/2番、犬歯/3番)が欠損しており、それを補うために橋渡しの被せ物である「ブリッジ」を他院で作製していましたが、劣化により適合が悪くなっていました。
また、ブリッジの土台3本のうちの1本(右上中切歯/1番)には進行した虫歯が認められ、これが痛みの原因になっていました。痛みを取り除くためには、ブリッジを取り外して歯の内部をきれいにする「根管治療」を行う必要があります。
さらに、全体的な歯並びや噛み合わせも悪く、歯や顎関節への負担が高まっていました。
現在の状態を丁寧に説明したところ、「全体的に治療して虫歯やトラブルの再発を予防したい」とご希望いただきました。
虫歯が進行した歯の精密な根管治療を行ってから、歯列矯正によって歯並びを改善し、歯が欠損している部位には人工の土台を利用したインプラント治療を行う総合的な治療をご提案しました。
このアプローチにより、現在残っている歯の負担を軽減し、将来的な歯のトラブルを防ぐことが期待できます。
治療に同意いただき、まずは痛みのある右上中切歯の根管治療を開始して、虫歯や感染組織をきれいに取り除きました。
ブリッジを支えていた歯には、新しい被せ物を作製する必要があります。今回は虫歯の再発リスクが低い「e-max」を使用しました。
根管治療終了後は、ワイヤー装置を用いて全体的な矯正を行って歯並びと噛み合わせを整えていきました。
矯正治療終了後、欠損部分の顎の骨にインプラントを埋入し、インプラントと骨がしっかり定着したことを確認してからセラミックの人工歯を取り付けて、全ての治療を完了しています。
約2,010,000円(税別)
【内訳】
精密根管治療 1箇所
e-max 3本
セラミックの被せ物 1本
歯列矯正
お口全体が自然な見た目になり、歯や顎への負担も軽減しました。
患者様にも「歯並びも被せ物もきれいで、健康的なお口になり嬉しい」と大変ご満足いただきました。
現在も定期検診でご来院いただき、虫歯の再発もなく良好な状態です。
・まれに根管治療後も再治療、外科手術、抜歯などの処置が必要となる場合があります
・矯正治療中は、歯の移動に伴って、違和感や痛みを感じる場合があります
・インプラントは外科手術のため、術後に痛みや腫れ、違和感を伴います
・メンテナンスを怠ったり、喫煙したりすると、お口の中に大きな悪影響を及ぼし、インプラント周囲炎等にかかる可能性があります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります