2025/03/22
「歯並びが気になる。また、仮歯のままになっている部分も治したい」とご相談いただきました。
拝見したところ、歯が正常な位置からずれたりねじれたりしてデコボコに生えている「叢生(そうせい)」が認められました。
歯並びが乱れていると見た目に悪影響が出るだけでなく、歯ブラシを歯に当てにくいことで磨き残しが増え、歯茎が炎症を起こす「歯周病」や虫歯の発症リスクが上がります。
右下奥歯には、他院で治療途中になっていた仮歯が装着されていました。
仮歯は一時的な使用を前提として作られており、外れやすく汚れも付着しやすいため、仮歯と歯の間に生じた隙間から汚れが入り込むと、虫歯になるリスクが高まります。
患者様の場合は、仮歯によって噛み合わせのバランスが崩れて顎関節に負担がかかり、顎の痛みや口が開きにくくなる「顎関節症」を発症していました。
樹脂製の仮歯は割れたりすり減ったりしやすく、しっかりと噛むことができないため、顎関節症が悪化するおそれがあります。
また、顎関節症は噛み合わせの悪さだけでなく、歯ぎしりや噛みしめなどの悪習慣や精神的なストレスにより、顎関節や筋肉に負担がかかることが原因で引き起こされるケースもあります。
さらに、仮歯以外にも詰め物や被せ物が装着されている歯がありましたが、他の歯とうまく噛み合っておらず、噛み合わせを悪化させていました。
このまま放置すると、顎の痛みで口の開閉がしにくくなるおそれがあります。
以上のことから、歯並びを整え、仮歯やすでに装着されている詰め物や被せ物を作り直す必要があると診断しました。
歯並びと噛み合わせを整えるために、以下の治療方法を提案しました。
①ワイヤーの力で歯を動かす「ワイヤー矯正」
矯正装置が目立ちやすく、取り外しができないため歯磨きがしにくいデメリットがありますが、ほとんどの歯並びに対応が可能で、歯の動きを細かく調節したり効率的に動かしたりすることができます。
②透明なマウスピースで歯を動かす「アライナー矯正」
マウスピースが透明で目立ちにくく、着脱可能なので食事や歯磨きの際は取り外すことができます。
その反面、装着時間を守ったりマウスピースを定期的に交換したりなど、患者様の自己管理が必要なため、これらを守れないと治療期間が延びたりしっかり歯が動かなかったりすることがあります。
患者様は「アライナー矯正も気になるが、より早く、確実に治したい」とのことから、①のワイヤー矯正を希望されました。
また、右下奥歯の仮歯を外し、前後の歯を土台として橋を渡すように人工歯を入れる「ブリッジ」を入れること、噛み合わせを悪くしている複数の詰め物や被せ物を外して新たに作り直す必要があることもお伝えし、同意いただきました。
まず、上下の歯の表面に「ブラケット」と呼ばれるボタン状の装置を接着し、そこにワイヤーを通して少しずつ歯を動かし、歯並びや噛み合わせを整える矯正治療を行います。
その後、右下奥歯の仮歯を外して新しくブリッジを作製し、装着しました。
最後に、その他の噛み合わせを悪くしている詰め物や被せ物を外して新しく作り直して装着し、噛み合わせに問題がないことを確認して、治療を終了しています。
約1,200,000円
現在の定期メンテナンスに来られています。
・治療中、発音しにくい場合があります
・治療中、舌が動かしにくいことがあります
・歯の移動に伴って、違和感や痛みを感じる場合があります
・冷たいものを飲んだときに歯がしみる「知覚過敏」の症状が出る場合があります
・ブリッジの装着に際し、天然歯を削る必要があります
・土台となる歯に負担がかかるため、将来的に歯が揺れたり、歯の根が割れたりする可能性があります