医院ブログ

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武内歯科医院|横浜市磯子区の歯科・歯医者

50代女性「左下の銀歯が噛むと痛い」歯を失った部分に、ご自身の歯を移植する「トランスプラント」を行って噛み合わせを回復した症例

治療前

治療後

年齢と性別

50代 女性

ご相談内容

「左下の銀歯が噛むと痛い」とご相談いただきました。

カウンセリング・診断結果

拝見したところ、左下の銀歯(第1大臼歯/6番)の歯と歯ぐきの間の溝「歯周ポケット」が深くなっていました。
歯の根の周りを覆っている「セメント質」も剥がれ、炎症が起きて膿が出ており、抜歯が必要でした。

さらに、この歯を銀歯にした後ぐっと噛む癖がついてしまったことで、反対側の右下奥歯(第2大臼歯/7番)が割れて抜歯していましたが、欠損したままになっていました。

また、左上と左下の一番奥に、噛み合わせに関与していない親知らず(第3大臼歯/8番)が残っていました。

患者様は、人工の土台を埋める「インプラント治療」は希望しないとのことでした。

行ったご提案・治療内容

歯を失った部分にご自身の歯を移植する「トランスプラント」をご提案しました。

右下の奥歯が欠損した部位には左上の親知らずを移植し、痛みのある左下の奥歯は抜いてから埋まっている左下の親知らずを移植することで、インプラントを行わずに歯を補える可能性があることをご説明し、同意いただきました。

移植する歯に神経が残っていると、移植後に上手く定着しない可能性があるため、まずは左上の親知らずの神経を取り除き、中をきれいにしました。
その後、親知らずを少し引っ張り出す「エクストルージョン」を約2ヶ月行い、歯を抜きやすくするとともに、歯が定着するために必要な「歯根膜(しこんまく)」を温存し、移植が成功するよう努めました。
右下の欠損した部位に、移植するための穴を作ってからトランスプラントを行い、移植した歯を糸とワイヤーで固定しました。
1週間後に糸を外し、約3ヶ月後に仮歯を入れて問題なく噛めるか確認した後、移植後半年で最終的な被せ物を入れました。

左下の奥歯に関しては、先にエクストルージョンを行ってあごの骨の高さをなるべく均等にしてから抜歯し、左下の親知らずを移植する計画を立てました。
ところが、エクストルージョンを開始して2ヶ月経過しても左下の奥歯は動かず、引っ張る際に使用している隣の歯が揺れ始めました。
そこで、歯を分割してから再度引っ張ると、奥側の半分は動きましたが、手前側は骨と癒着しており動かすのは難しいことがわかりました。

その後左下の親知らずを歯根膜を傷つけないよう慎重に抜歯し、左下の奥歯を抜くと同時に移植して、糸で固定しました。
1週間後に糸を外し、1ヶ月後に歯の根をきれいにする治療を開始して、移植した歯の定着を図りました。
約3ヶ月後に仮歯を入れ、右側と同様に問題なく噛めることを確認した後、移植後半年で最終的な被せ物を装着しました。

治療期間

1年半(2本)

費用

移植2本 約600,000円(税別)

術後の経過・現在の様子

右下の歯は移植後3年が経過し、痛みなどもなく良好です。
左下の歯に関してもレントゲンで歯根膜の存在が確認でき、しっかり定着しています。エクストルージョンで歯根膜を温存した結果と思われます。
患者様にも「自分の歯で噛むことができて嬉しい」と大変ご満足いただきました。
現在も定期的な検診でご来院いただき、経過を拝見しています。

治療のリスクについて

・移植が成功しない場合があります
・親知らずの状態によっては移植ができない場合があります
・あごの骨の状態によっては移植ができない場合があります

治療前詳細

治療中詳細

治療後詳細

60代男性「左上の歯がなくて噛めない。インプラントは考えていない」歯のないところへ親知らず2本を移植し、噛み合わせを回復させた症例

治療前

治療後

年齢と性別

60代 男性

ご相談内容

「左上の奥歯を抜いたので、うまく噛めない。インプラントは考えていない」とご相談いただきました。

カウンセリング・診断結果

拝見すると、左上の奥歯2本(第1大臼歯/6番・第2大臼歯/7番)が欠損していました。歯周病などを理由に抜歯し、その後放置されていた状態と考えられました。

左右の下の親知らず(第3大臼歯/8番)が2本残っていました。
右上の奥歯2本(第1小臼歯/4番・第2大臼歯)は、歯ぐきが腫れて「歯周病」が見られました。

行ったご提案・治療内容

天然歯である左右の下の親知らず2本を抜歯した後、左上の欠損部分に移植して噛み合わせも改善する治療方法をご提案し、ご了承いただきました。

移植を行う前に、まずは親知らずの神経を取って管をきれいにする「根管治療」を行いました。
その後、親知らずの「歯根膜(しこんまく)」を多く残すために、矯正治療を部分的に行う「MTM」を施しました。
歯根膜とは、歯と顎の骨「歯槽骨(しそうこつ)」との間を結び付ける組織でクッションの役割をします。この歯根膜が多く残っていると、移植後の歯と骨の結合が強くなるため、移植の成功率が上がると言われています。

次に、親知らずの抜歯を行って「ドナー歯」として、欠損部分に移植しました。
移植直後は、歯肉の包帯である「歯周パック」を行うことで、傷口保護やドナー歯の固定、止血と治癒を促進しました。
最後に傷口の治癒やドナー歯の安定を確認し、銀歯を被せて治療を完了しました。

また、右上の奥歯2本は保存が難しかったため、抜歯をして部分入れ歯を作製しました。

治療期間

1年半(2本の移植完了)

費用

約600,000円(税別)

術後の経過・現在の様子

親知らずの移植が成功し、しっかり噛めるようになりました。
患者様も「自分の歯を使えたのも、噛めるようになったのも嬉しい」と、非常にご満足いただいています。

治療から10数年経過した現在も変わらず使用できており、定期検診にてメンテナンスを続けています。

治療のリスクについて

・移植が成功しない場合があります
・顎の骨や親知らずの状態によっては、移植できない場合があります

治療前詳細

治療中詳細

治療後詳細

50代女性「右下の奥歯が痛い、歯に穴があいている」根っこが折れた歯を抜歯して親知らずを移植し、虫歯や歯茎が下がった被せ物を、白くて自然なセラミック「E-maxクラウン」で治療した症例

治療前

治療後

年齢と性別

50代 女性

ご相談内容

「右下の奥歯が痛い、歯に穴があいている」とご来院されました。

カウンセリング・診断結果

拝見したところ、右上の前歯(側切歯/2番)は抜歯してあり、前歯6本(左右中切歯/1番、側切歯、犬歯/3番)は連結した被せ物「ブリッジ」が装着されていました。
ブリッジ部分は歯茎が下がり、歯の根っこ「歯根」が見えていました。
左上の前から4番目(第1小臼歯/4番)は、虫歯ができて黒くなり穴があいていました。
左上の奥歯(第1大臼歯/6番)は、金属の詰め物「メタルインレー」が装着されていて、インレーで覆われてない部分の歯が、一部欠けていました。

右上の第1大臼歯、左上の奥歯(第2小臼歯/5番)、左下の奥歯2本(第1大臼歯、第2大臼歯/7番)、右下第1大臼歯にもメタルインレーが装着されていました。
右上の奥歯2本(第2小臼歯、第2大臼歯)と右下の第2大臼歯は、金属の被せ物「メタルクラウン」が装着されていました。
クラウンやインレーが装着されている歯がほとんどでしたが、全体的に虫歯ができていました。

また、右下の痛い箇所(第1大臼歯)は、歯根が割れる「歯根破折」が認められました。

患者様は、「被せ物をきれいにしたい」と希望もありました。

行ったご提案・治療内容

歯の根が折れていた右下の第1大臼歯は抜歯し、右上の親知らず(第3大臼歯/8番)の移植をご提案しました。
また全体的にある虫歯と、歯根が見えているブリッジ部分は、患者様の希望に沿い、白くて自然な見た目のセラミック「E-maxクラウン」を被せることをご提案しました。
患者様に同意いただき、治療を開始しました。

上のブリッジ部分は、被せ物を新しくする前の処置として、歯茎を切除して位置を揃える「歯肉整形」をしました。
下がった歯茎の位置がバラバラなため、より自然できれいに装着するためにこの処置を行いました。

治療期間

約2年

費用

約1,800,000円(税別)
(E-maxクラウン16本と移植)

術後の経過・現在の様子

被せ物は、噛み合わせの違和感もなく、自然な仕上がりになりました。
右下に移植した親知らずは安定しており、痛みもなく順調に経過しています。
患者様は「痛みもなくなり、自然な見た目で治って嬉しい」と大変喜んでいただけました。
現在も定期検診のため、ご来院されています。

治療のリスクについて

・移植が成功しない場合があります。
・親知らずの状態によっては移植ができない場合があります。
・骨の状態によっては移植ができない場合があります。
・セラミックは装着に際し、天然歯を削る必要があります。
・硬い素材の場合、他の天然歯を傷つけることがあります。
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります。
・一部の治療を除き、自費診療(保険適用外治療)となります。

治療前詳細

治療中詳細

治療後詳細

40代女性「顎関節症が悪化し、口が開かない」親知らずが生えて噛み合わなくなった歯並びを部分矯正で調整し、正しい噛み合わせに改善した症例

治療前

治療後

年齢と性別

40代 女性

ご相談内容

「顎関節症が悪化して、口が開かない」とご相談いただきました。

カウンセリング・診断結果

拝見すると、左上奥歯(第2大臼歯/7番)はもともと歯がなく、空いていた部分に後から親知らず(第3大臼歯/8番)が生えていました。
この親知らずがまっすぐ生えていないのが原因で口を開ける時に邪魔になっており、「顎関節症」の症状のひとつである口が開かない「開口障害」が起きており、噛み合わせも悪くなっていました。

このまま放置すると症状が進行して、さらに噛み合わせが悪くなったり食事が上手くとれなかったりと心身に影響があるため、早急な治療が必要と診断しました。

行ったご提案・治療内容

顎関節症の原因となっている悪い噛み合わせを改善するために、親知らずを含む奥歯4本(第1小臼歯/4番・第2小臼歯/5番・第1大臼歯/6番・第3大臼歯/8番)について、移動させたり向きを変えたりする「部分矯正」を行いました。
その後、高さや歯の大きさなど足りない部分に銀の被せ物をして、ぴったりフィットさせました。

通常の矯正治療では歯を全体的に動かして、歯並びや噛み合わせを整えますが、部分矯正は全体ではなく必要な部分だけを整える歯科矯正です。今回のようなケースや、インプラント・被せ物の治療のために部分的に歯を動かしたい時などに適しています。

治療期間

6ヶ月

費用

約 200,000円(調整料込み)(税別)

術後の経過・現在の様子

噛み合わせが整い、お口がしっかり開くようになって、顎関節症が改善されました。
患者様にも「口が開けられるので、食事がしやすくなって嬉しい」とご満足いただいています。

現在は、健康的な状態を維持していくために、定期検診にご来院いただいています。

治療のリスクについて

・矯正装置を装着すると、違和感が出ることがあります
・親知らずの矯正は、症例によって計画通りにいかない場合があります
・噛み合わせの調整のために被せ物をする場合があります

治療前詳細

治療後詳細

40代男性「右で噛むと痛い。ガタガタな前歯も気になる」根っこが折れて抜いた右上のブリッジの土台歯と右下の欠損部分にインプラントを埋め、前歯も部分矯正をして全体的にしっかり噛めるように治療した症例

治療前

治療後

年齢と性別

40代 男性

ご相談内容

「右側のブリッジが噛むと痛い。前歯の見た目も気になる」とご相談をいただきました。
20年前から当院にご通院いただいている患者様です。

カウンセリング・診断結果

拝見すると、右上に入っていた固定式の繋がった被せ物「ブリッジ」の土台だった奥歯2本(第1小臼歯/4番、第1大臼歯/6番)の根っこが、折れたりひび割れてしまう「歯根破折」の状態でした。
歯根が破折した歯は、治療しても再び破折したり虫歯に感染しやすく、もう一度ブリッジの土台に使うことは難しいため、抜歯が必要なことをご説明しました。

右下の歯(第1小臼歯〜第2大臼歯/7番)には人工歯2本を橋渡ししている「ロングブリッジ」が入っており、その中の歯2本(第2小臼歯/5番と第1大臼歯)が欠損していました。
まだインプラントが普及していなかった20年前に、「入れ歯は避けたい」とご希望されてブリッジで治療していた部分で、その10年後に土台歯が虫歯になったため神経を取って管の中をきれいにする「根管治療」をしていました。

さらに右上の前歯(側切歯/2番)が周囲の歯に押されて内側に傾き、デコボコの歯並びでした。また、「ステイン」が付着して変色も見られました。

行ったご提案・治療内容

右上のブリッジを除去して、歯根破折していた右上奥歯2本を抜きました。抜いた箇所にはインプラントを2本埋入し修復しました。
また、右下のロングブリッジも除去し、もともと欠損していた奥歯2本はインプラント2本で治療しました。

デコボコに生えていた右上の前歯(側切歯と犬歯/3番)は、部分矯正で適正な位置に移動させ、変色していた側切歯を被せ直して前歯の見た目も綺麗に整えました。

治療期間

歯の移動とブリッジ:3年 、インプラント:1年   ※過去20年分の総期間です

費用

ブリッジ 400,000円
部分矯正 200,000円
インプラント 2,000,000円(4本分)
※過去20年分の総額です

(税別)

術後の経過・現在の様子

奥歯でしっかり噛めるようになり、前歯もまっすぐ並んで見た目も良くなりました。
患者様からも「自分の歯のようになんでも食べることができて嬉しい」と大変喜んでいただきました。

現在も定期検診にご通院いただき、正しい噛み合わせと美しい見た目を維持されています。

治療のリスクについて

• 外科手術のため、術後に痛みや腫れ、違和感を伴います
• メンテナンスを怠ったり、喫煙したりすると、お口の中に大きな悪影響を及ぼし、インプラント周囲炎等にかかる可能性があります
• 糖尿病、肝硬変、心臓病などの持病をお持ちの場合、インプラント治療ができない可能性があります
• 高血圧、貧血・不整脈などの持病をお持ちの場合、インプラント治療後に治癒不全を招く可能性があります
• 自費診療(保険適用外治療)です

治療前詳細

治療後詳細