精度を高めた確実な治療
歯科用顕微鏡を用いた治療
歯科治療は、細かい作業が必要な治療です。
特に歯の根は肉眼で確認できないため治療が難しく、ドクターの技術力に左右されます。そんなときに頼りになるのがマイクロスコープです。高精度の顕微鏡で、今まで確認できなかった神経の入り口も発見できます。
マイクロスコープとは?
マイクロスコープとは、歯や口腔内を拡大して見られる高精度の顕微鏡です。最大で20倍まで拡大できるので、今まで肉眼で確認できなかった歯の細かな凹凸や隠れている根管まで発見できます。また、補綴物と歯肉の間にできる隙間も確認できるので、精度の高い治療が可能です。
診断の精度を高めることで、歯の組織への細かい診断や処置が可能となり、より安全な治療方法やアプローチが実現できます。
アメリカでの普及はほぼ100%
診断の精度を高め、予後の高い治療を可能にするマイクロスコープは、歯科医療の先進国・アメリカではほぼ100%の歯科医院で導入しています。しかし、日本で導入している歯科医院はそう多くありません。その理由は、機器が高額で使いこなすためのトレーニングが不可欠だからです。
さまざまな治療におけるマイクロスコープの有効性
●お口の中を患者さん自身が確認できる
当院では、眼科や脳外科手術などで使用するマイクロスコープと同じものを導入しています。最大、肉眼の約20倍まで拡大できるので精密な診断ができます。
また、マイクロスコープにはCCDカメラを搭載しています。治療中、虫歯や根管の状態をモニターに映し出し、患者さんのお口の中を一緒に確認していただけます。
万が一抜歯が必要でも、お口の中の映像や静止画像を見ていただくことで、その理由を心から納得していただけると思います。
※保険診療の場合、マイクロスコープは使用していません。ご了承ください。
【虫歯治療】削る量は最小限、悪い部分だけ確実に治療する
- 虫歯になっている部分を確実に見極められる
- 削る量を最小限にできる
治療後の再感染を防ぐためにも、詰め物や被せ物を入れたときに隙間がないことが重要です。マイクロスコープは削る面を最大20倍に拡大できるので、切除面を細密に形成することが可能です。
【根管治療】
- 確実に治療の成功率が高くなる
- 歯を残せる可能性が向上
マイクロスコープは、主に根管治療に使用します。通常、根管は細くて肉眼で深部まで確認できません。そのため根管治療は手さぐりの状態で行い非常に困難です。そこでマイクロスコープを使って歯の内部を拡大すると、治療の精度が高まり確実な処置ができます。
【審美治療】美しい仕上がりだから、どこが治療箇所かわからない
- 天然歯と見間違える美しい仕上がり
- わずかな不適合部分も見逃さず、長持ちできる
詰め物や被せ物を入れるとき、肉眼で確認できないミクロ単位の隙間が残っていると外れてしまったり、そこから細菌が入り込んだり再感染したりとトラブルの恐れがあります。マイクロスコープを使用することで、治療後の不具合を回避でき、より完成度の高い審美治療を実現します。
【口腔外科】治療後の痛みや腫れを少なく
- 余計な損傷を起こしにくい
- 術後の痛みや腫れを最小限に抑える
よく見える状態で処置ができるため、余計な損傷を起こしにくく、術後の痛みや腫れを最小限に抑えられます。
【インプラント】術後の腫れや痛みが抑えられる
- 少ないリスクでインプラント手術ができる
従来、骨移植とインプラント埋入を別々に行うサイナスリフトと呼ばれる上顎洞のインプラント手術は、術後に痛みや腫れが伴うため患者さんにストレスを与えてしまいます。マイクロスコープを使用しよく見える環境下で治療をすることで、術後の腫れや痛み、心的ストレスを抑えられるため術後の経過が良好になります。また傷口も、従来の手術より早く回復できます。前歯のように、審美性が重要なインプラントによる治療に有効な方法です。